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カメラのリチウム電池をリチウムイオン充電池に置き換える

現代のカメラは充電池を使うものばかりになりましたが、カメラの電池と言えばリチウム電池だった時期があります。90年代前後のAFカメラです。

私の持っているカメラだと、

A.jpg

Canon EOS 10QDとCanon EOS 100QD。それぞれGR-60とGR-70というエクステンショングリップを付けていますが、バッテリーグリップが用意されなかった機種なのでリチウム電池2CR5のみの対応です。

B.jpg

Canon EOS IXEはグリップがひとつも用意されませんでした。リチウム電池CR123A2本のみの対応です。

C.jpg

2CR5は見た目でわかるように2本のリチウム電池を使った電池パックです。多くはCR123Aの同等品をスポット溶接で接合して作ってあります。

だとすれば工夫すれば何とかなりそうですよね。
「2CR5アダプター!(ドラえもん風に)」

D.jpg

安売りされていたCR123Aを沢山手に入れたときに作ったものを久々に四次元ポケット(ジャンク箱)から出してきました。

2CR5の骨組みを利用し、電池の高さ分削って+極の部分を切り欠いてCR123Aが入れられるようにしてあります。
これがあればCR123Aだけを買い続ければ2CR5を切らしていても何の問題もない訳です。

ですが、昨今もっと良さそうな品物が安価に出回っています。

E.jpg

CR123A互換のリチウムイオン充電池です。
中国シンセンにあるUltraFire (Whafat Technological Co.,LTD)というLEDハンドライトなどを販売している会社の製品です。

一般的なリチウムイオン充電池は3.6~3.7V(最大出力は約4.2V)ですが、この品物は3.0Vと表記がありリチウムフェライト(LiFePO4)と呼ばれるタイプのようです。実際は3.3V程度(最大出力は約3.6V)のようですがリチウム電池の置き換えができるという意味でこういった表示になっているのだと思います。

カメラに使われるリチウム電池は、正確には「二酸化マンガンリチウム一次電池」と呼び、以下のようなサイズ規格になっています。

IEC名称外径(mm)全高(mm)
CR2CR15H27015.527.05
CR123ACR1734517.034.5

IEC名称幅(mm)奥行(mm)全高(mm)
CR-P22CP403634.819.535.8
2CR52CP3845341745

円筒型電池のIEC名称は直径(mm単位で2桁)+ 長さ(0.1mm単位で3桁)の計5桁の数字で表されています。
円筒型リチウムイオン充電池の名称もこれに倣っています。
調べてみるとCR2に対応するサイズは15266や15270、CR123Aに対応するのは16340や17335や17340のようです。

UltraFireの製品だと、

電圧(V)容量(mAh)保護回路パッケージ色
LC152663.6600なし
TR152703.0600なし

電圧(V)容量(mAh)保護回路パッケージ色
163403.6880あり
LC163403.7880なし
ICR123A3.0800なし

があります。
保護回路ありのものには過熱過電流防止素子(PTCサーモスタット)が内蔵されていて、電流が多く流れると温度が上がり抵抗値が増えて遮断状態になります。これにより過充電などからセルを保護します。

3.0VタイプだとCR2ならTR15270、CR123AならICR123Aという選択になると思います。これらは保護回路のない通称「生セル」です。

中国ではUlter Fireはこの分野のトップメーカらしく、これらの製品に偽物が存在します。その多くは容量が大きかったり、名称が違ったりしますので判別が可能ですが、そうでない品物も存在するようです。このメーカの製品にこだわる必要があるのかはわかりませんが、出処不明の偽物は怖いですね。

F.jpg

充電器もこのメーカの専用のものがあります。WF-138はCR123Aサイズの3.0Vと3.6Vに対応していますが、CR2サイズは実質的に容量の違いだけですので、充電器接点との間に何らかのスペーサを自作すれば使えるでしょう。終了電圧を確認しながら充電するので保護回路の有無は問題ないようです。

当然のごとく、この充電器にも偽物があり、それらは自動的に充電終了しないそうです。その場合は放っておくと過充電となり、特に生セルだと火災発生の可能性が高く大変危険です。


話を戻しましょう。
私は手に入れたことがありませんが、実は世の中にはR2CR5という名称の2CR5互換のリチウムイオンバッテリーパックが存在します。一般的に複数のセルをパックにした電池には過充電・過電流・過放電を防ぐ保護回路が必ず入っています。恐らくそれらにもそういった相応の安全な設計になっているはずです。

G.jpg

私はこのようにして2CR5として使おうとしていますが、生セル直列で保護回路を含まずに使うのは実はかなりイレギュラーです。現在発売されているほぼ全てのデジタルカメラが生セル交換ではなく、例えセル1個の場合でもバッテリーパックを採用している事を考えれば、安全に対する配慮に欠けているのが想像できるでしょう。(もちろん利便性の考慮やマーケット的な理由もあるでしょうけれど)

購入したものはいづれもUltraFireの正規品である事を確認していますが、それでもなお中国製品であり、容量が正しいか、安全性がどうかという心配は拭えません。日本の電気用品安全法では体積エネルギー密度400Wh/L以上の電池にはPSEマークが必要です。パッケージ通りの性能ならこれらは該当してもおかしくない品物ばかりです。ハッキリ言って容量表記は過剰、安全性も怪しいと思っていたほうがいいと思います。それ相応の覚悟の上で付き合うべき商品だと思います。

H.jpg

フラッシュ使用時は電池に大きな負荷が掛かります。私はフラッシュを使うことはほぼないので、まぁ問題ないと思っていますけど。
これでリチウム電池同様に使えて本当に600~800回ぐらい充電できるならリチウム電池にさよなら出来るのですが、実際のところどうなんでしょうね。
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