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DXコードシステムの話(2)

前回はカートリッジバーコードについて書きましたが、今回は潜像バイナリーコードについてです。

潜像バイナリーコードはラボのプリント作業の際にネガからフィルムの種類を判別するために使われます。専らC-41現像をするネガに付けられています。

1.jpg

パッケージやパトローネにDXNやDXFと書かれています。これらはネガに潜像バイナリーコードを付けている事を表しているようです。「写ルンです」に入っているパトローネには単にFと書かれています。各社バラバラで共通の表示規則はないように思われます。

潜像バイナリーコードには2つの種類があり、海外ではフィルムの下端にコマ番号と一緒にコード化された長めのバイナリーコードを入れたものが使われ、

2.jpg

日本国内ではフィルムの下端にフィルムの種別のみの短いバイナリーコード、上端にコマ番号のコードが入ったものが使われています。

3.jpg

上の例は富士フイルムのSuperia X-TRA 400の海外版と国内版です。同じフィルムにも関わらず潜像コードを変えて出荷しています。コニカも同様でした。KodakやAgfaなどの海外メーカには国内仕様は存在しません。何故国内仕様が存在するのかは経緯を含めて知りません。

ここでは説明の都合上、海外仕様をLタイプ、国内仕様をSタイプと呼びます。

潜像バイナリーコードは本来、機械が読み込むために付けられているのですが、パトローネのバーコードのように複雑なエンコードをしていないので、人間の目視でも何が書かれているのかを判定することが可能です。

まずはこのコードの構造を説明します。

4.jpg

上段がLタイプ。下段がSタイプです。
黒と白の部分のパターンは常に一定で、色付けした部分が情報内容によって変化する部分です。デジタル信号ですので、白の部分を0、黒の部分を1に変換して2進数として読みます。

■■■■は製品クラス番号 (2進数7桁)
■■■■は製品指定番号 (2進数4桁)
■■■■はフレーム番号 (2進数6桁)
■■■■はハーフフレームフラグ
■■■■はパリティ
を表しています。

Sタイプはフレーム番号とハーフフレームフラグが省略されているのがわかります。それらはフィルム上端に別コード(ここでは説明しません)で記録されています。

これだけではわかりにくいので実際の品物で確認してみましょう。
Fuji Superia X-TRA 400の海外版です。Lタイプの潜像バイナリーコードです。

ライトボックスで確認する像と異なり、反転像ですので黒を0、黄色を1で読みます。

5.jpg

製品クラス番号は「0100111」です。10進数だと「39」になります。
製品指定番号は「0010」です。10進数だと「2」になります。
フレーム番号は「010101」です。10進数だと「21」。21コマ目ですから合っています。
ハーフフレームフラグは「0」です。ちなみに21Aの場合はこれが「1」になります。

製品クラス番号39は前回の表を参照するとFujiに割り当てられた番号です。NAPM付与コードは0624から始まります。0624に製品指定番号の2を足すと「0626」になります。

6.jpg

パトローネのカートリッジバーコードは「206264」とあります。
NAPM付与コード「0626」は先ほどの値と一致しますね。

簡潔に書けば、「製品クラス番号」×16+「製品指定番号」=「NAPM付与コード」です。

このように現像処理前はパトローネで、現像後はネガからフィルムの種類が確認できるようなシステムになっています。

さて2回に分けてこんな話をしましたが、どうでしょうか?
こんな事知って何に役立つんだって思っているでしょ?
そうです。何にも役に立ちません。知っていても大して自慢にもなりません。

気になると調べないと気が済まない性分なんです。(苦笑)
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