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Lomochromeについての考察(1)

先日Lomochrome Purple XR100-400Lomochrome Turquoise XR100-400を紹介しましたが、これらはいづれも本来の色と異なる発色をするフィルムです。

何故このような奇妙な発色をするのでしょうか?
これらは決して期限が切れた規格外品だったり、製造過程ではねられた不良品だったりという製品ではありません。
意図的に普通の発色をしないよう設計され製造されたフィルムです。

Lomochrome Purple XR100-400が発売された当初はどういった性質のフィルムなのかがハッキリとわかりませんでしたが、先ごろLomochrome Turquoise XR100-400が発表され、ようやくそのメカニズムの想像がつくようになりました。


カラーネガフィルムはR(赤)、G(緑)、B(青)に感色性のある乳剤がベース面に対して順番に塗布されています。
それぞれ「赤感層」、「緑感層」、「青感層」と呼びます。

A.jpg

この図はカラーネガフィルムの基本構造です。全てのフィルムがこの構造ではありませんが、概ねこれに類したものやその発展型になっています。
このように実際には感色層は「保護層」、「黄フィルター層」、「中間層」、「ハレーション防止層」などに挟まれていますが、今回は概要ということで感色層とその発色に限定して話を進めます。



まず一般的なフィルムを考えてみます。

これらは現像後に「青感層」はY(黄)の、「緑感層」はM(マゼンダ)の、「赤感層」はC(シアン)のネガ像を形成します。

これを図で表すと、

B.jpg

このように各層の発色が加色されてネガ上の像を形成します。
そしてこれはプリント時も再び同様の変換が行われますから、露光時の色が再現されるわけです。



Lomochrome Purple XR100-400を考えてみます。

このフィルムは「青感層」と「緑感層」の発色が交換されているらしく、現像後に「青感層」はM(マゼンダ)の、「緑感層」はY(黄)の、「赤感層」はC(シアン)のネガ像を形成すると考えられます。

これを図で表すと、

C.jpg

ネガに形成された像はM(マゼンダ)とY(黄)が交換されていますから、プリント上ではG(緑)とB(青)が交換されて表現されるのがわかります。

実際に現像後の乾燥過程で最上層であるM(マゼンダ)ネガ像を確認できることからほぼ間違いないと思います。



Lomochrome Turquoise XR100-400を考えてみます。
このフィルムは「青感層」と「赤感層」の発色が交換されているらしく、現像後に、「青感層」はC(シアン)の、「緑感層」はM(マゼンダ)の、「赤感層」はY(黄)のネガ像を形成すると考えられます。

これを図で表すと、

D.jpg

ネガに形成された像はC(シアン)とY(黄)が交換されていますから、プリント上ではR(赤)とB(青)が交換されて表現されるのがわかります。

実際に現像後の乾燥過程で最上層であるC(シアン)ネガ像を確認できることからほぼ間違いないと思います。
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