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Ferrania P30 Alphaについて

最初にお断りしておきたいのは、このフィルムはまだ一般販売されていないという事です。

A.jpg

では、どうしてそのフィルムが今手元にあるのか、という話を最初にしたいと思います。


ご存知のない方も多いと思いますので Ferrania について触れておきます。

日本ではあまりなじみのないフィルムメーカですが、歴史は古く創業は1915年のイタリアの会社です。長く米 3M 傘下にあり、日本では90年代には 3M や Imation ブランドでカラーポジとカラーネガが近代インターナショナルから販売されていました。2000年代に入りLomography が AGFA のカラーネガ生産終了以後 Ferrania に乗り換えてオリジナルブランドカラーネガを販売しています。また日本では同時期に Ferrania Solaris が FUUVI (現在は事業終了につきデッドリンク)から販売されていました(2013年12月まで継続。但し後期は kodak 生産品)。

しかし2010年代に入り Ferrania は製造を終了してフィルム製造部門を閉じてしまいます。
(時同じくして Lomography のカラーネガは製造が Kodak に変更され現在に至ります。)


そして時は流れ、 Ferrania の生産を復活させようというプロジェクトが立ち上がります。(ここからが本題です)

2014年10月、 kickstarter で Ferrania のフィルム生産復活を目標に解体寸前の生産施設から生産機器を譲り受けることを目的に資金の一部を集める事になりました。100 More Years of Analog Film (既に締め切られています)

このクラウドファンディングの報酬は復活生産の Ferrania Chrome (以後Chromeと表記)で、2015年4月 に発送予定でした。

ところが 2015年3月 になって、作業の遅れと製造施設LRFにアスベストが見つかる問題が発生し、発送が6月へ変更されます。しかしこの問題は深刻で、アスベスト除去は 同年5月 まで掛かります。そしてさらに、乳剤を塗布する際に必要な温湿度調整設備(Little Chiller)の更新が必要であることが発覚してしまいます。9月にこの温湿度調整設備(Big Chiller)が運び込まれますが、設営を経て作業の再開は 2016年2月 になりました。(この頃モノクロフィルム P30 の生産計画の話題が突如持ち上がります。)

この後、水・電源・ガス設備の改修を経て、9月にようやく塗布機の調整が始まり、10月に乳剤の調整、追って塗布試験が同時進行されました。振り返ればおそらくこのテスト段階以前から P30 を先行して生産する事が確定してたのだろうと思います。

そして 2017年2月、Kickstarter Program 参加者に新たな提案がなされます。
当初の予定報酬の Chrome を P30に変更するか、Chrome の報酬を待ったまま P30 のα版を(正規版に比べて割安に)追加購入するかです。

P30 を何故先行生産するのかに対する説明はありませんでしたが、議論の意味を持ちません。既に最終テスト段階に入っているという報告なのですから。ならば追加購入するまでです。


こんな紆余曲折を経て、ようやく届いたのがこの Ferrania P30 Alpha なのです。

なにはともあれ、このフィルムが Ferrania 製造再開プロジェクトの記念すべき最初の製品となったわけです。P30 は1960年代に Ferrania が生産していた映画用パンクロマチックフィルムだそうです。

ええ、全部頓挫して何も生産されないんじゃないかと思っていましたよ。それぐらい状況報告の不明確な状態が長かったです。約2年半遅れの難産で当初の想像外のフィルムですが、兎に角めでたい事です。

まずは見事に結果を出した彼らを賞賛しようではありませんか。

B.jpg

発送は2017年6,7月の予定との事でしたが、製造後随時発送となっていたようで、実際に手元に届いたのは8月22日でした。どうやら東アジア地域が最も遅い発送になったようです(香港 Camera Film Photo から発送)。

このため製造初期にはなかったコマ番号などの潜像が入った最新バージョンとの事です。


さてこのフィルム、DX CASコードには対応していません。
で、よく見てみるとパトローネの上にシールが張ってあるんですね。

C.jpg

さてどんなパトローネなんでしょうか。剥がしてみましょう。

D.jpg

Rollei Ortho 25 のパトローネですね。どういう経緯かわかりませんが、EU内で色々な繋がりがあるのでしょう。



早速使ってみました。
現像は提供データの通り D-76 Stock 20℃ 9分 です。

01.jpg 04.jpg 07.jpg 10.jpg 11.jpg 12.jpg 13.jpg 16.jpg 17.jpg 21.jpg 22.jpg 24.jpg 29.jpg

Minolta α-9xi,AF 24mm 1:2.8 / Ferrania P30 Alpha
撮影地:札幌駅前周辺 (2017/9/10)
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自分の撮った写真がフィルムに残っているのって何かいいよね

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