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EVの話(1) AVとF値の対応表

(注・本記事はMathJaxによる数式表示を用いています。JavaScript動作環境で閲覧する必要があります。)

ASAが策定した APEX SYSTEM (ASA PH2.5-1960) が元になった EV (Exposure Value) という指標があります。感材の感度、被写体の照度、絞り値、露出時間の相関を簡単な加減算で示す目的で作られたようです。

EV は名が表すように露出計によって計測された被写体の照度と感材の感度で決定された露出値を示しています。そこから絞り値を表す AV(Aperture Value) と 露出時間を表す TV(Time Value) の組み合わせを求めることができます。

それぞれの関係は、(以下式中は EVを\( Ev \), AVを\( Av \), TVを\( Tv \) と表す)
\[ Ev = Av + Tv \] になっています。

今回は AV の話をします。
まず光学用語をざっくりおさらい。

光学系を1枚のレンズに置き換えて考えます。

A.png

光学系前方からレンズの光軸上無限遠の位置に想定された点光源から、レンズへ平行光Aを入射するとき、
光学系後方から出射する光Bの光軸上の点F'を「焦点」といいます。(像側焦点)
光線Aと光線Bの延長線上に交点Cが決まります。これを光軸に降ろしたH'を「主点」といいます。(像側主点)
主点から焦点までの距離f'を「焦点距離」といいます。
平行光Aの光束の直径Dを「有効口径」といいます。

F値(\( F \)) とはレンズの明るさを示す指標です。レンズの焦点距離(\( f \)) を 有効口径(\( D \)) で割った値です。
\[ F = \frac{f}{D} \]

ここから本題です。
AV は F値(\( A \))によって次のように規定されています。
\[ Av = 2 \log_{2} A \] これを計算すると、
\[ \frac{Av}{2} = \log_{2} A \] \[ A = 2^{ \frac{Av}{2} } = \sqrt{ 2^{Av} } \] となります。
1/6AVを計算するため、ここで、\( Av = \frac{1}{6} Av' \)としたとき、
\[ A = 2^{ \frac{Av'}{12} } = \sqrt[12]{ 2^{Av'} } \] となりますから、この結果から1/6AVステップで計算した値を一覧にまとめると以下の表になります。

AVF値
代表値計算値
-20.500.50000
-2+1/60.530.52973
-2+1/30.560.56123
-2+1/20.590.59460
-2+2/30.630.62996
-2+5/60.670.66742
-10.700.70711
-1+1/60.750.74915
-1+1/30.790.79370
-1+1/20.840.84090
-1+2/30.890.89090
-1+5/60.940.94387
011.0000
0+1/611.0595
0+1/31.11.1225
0+1/21.21.1892
0+2/31.21.2599
0+5/61.31.3348
11.41.4142
1+1/61.51.4983
1+1/31.61.5874
1+1/21.71.6818
1+2/31.81.7818
1+5/61.91.8877
222.0000
2+1/62.12.1189
2+1/32.22.2449
2+1/22.42.3784
2+2/32.52.5198
2+5/62.72.6697
32.82.8284
3+1/632.9966
3+1/33.23.1748
3+1/23.33.3636
3+2/33.53.5636
3+5/63.83.7755
444.0000
4+1/64.24.2379
4+1/34.54.4898
4+1/24.84.7568
4+2/355.0397
4+5/65.35.3394
55.65.6569
5+1/665.9932
5+1/36.36.3496
5+1/26.76.7272
5+2/37.17.1272
5+5/67.67.5510
688.0000
6+1/68.58.4757
6+1/398.9797
6+1/29.59.5137
6+2/31010.079
6+5/61110.679
71111.314
7+1/61211.987
7+1/31312.699
7+1/21313.454
7+2/31414.254
7+5/61515.102
81616.000
8+1/61716.951
8+1/31817.959
8+1/21919.027
8+2/32020.159
8+5/62121.357
92222.627
9+1/62423.973
9+1/32525.398
9+1/22726.909
9+2/32928.509
9+5/63030.204
103232.000
10+1/63433.903
10+1/33635.919
10+1/23838.055
10+2/34040.317
10+5/64342.715
114545.255
11+1/64847.946
11+1/35150.797
11+1/25453.817
11+2/35757.018
11+5/66060.408
126464.000
12+1/66867.806
12+1/37271.838
12+1/27676.109
12+2/38180.635
12+5/68585.430
139190.510
13+1/69695.892
13+1/3102101.59
13+1/2108107.63
13+2/3114114.04
13+5/6121120.82
14128128.00
14+1/6136135.61
14+1/3144143.68
14+1/2152152.22
14+2/3161161.27
14+5/6171170.86
15180181.02
15+1/6192191.78
15+1/3203203.19
15+1/2215215.27
15+2/3228228.07
15+5/no6242241.63
16256256.00

+0AVの代表値は1/2AV,1/3AVステップで一般に用いられる値です。
+1/2AVの代表値は1/2AVステップで一般に用いられる値です。(機種によって異なることがあります)
+1/3AV,+2/3AVの代表値は1/3AVステップで一般に用いられる値です。(機種によって異なることがあります)
+1/6AV,+5/6AVの代表値は計算値を四捨五入しています。


この表から、AVが大きいほどF値が小さい(つまりレンズが絞られる)ことがわかります。
AVは通過光量に反比例しているわけです。

付け加えるとさらに、開放F値の中途半端な値が何段分に相当するかなどが容易に理解できると思います。

例えば100年ほど前のKodak AnastigmatのF6.3のレンズはF5.6のレンズに比べて1/3段暗いことがわかります。同様のF7.7のレンズはF8のレンズに比べて1/6段も明るくないことがわかります。
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